桂ゆき KATSURA Yuki

日本における女性現代芸術家のパイオニア。60年ものキャリアは戦前期と戦後期にわたる。

コルクとファブリックコラージュの触感を追及する手法や油絵の詳細な描写、風刺画描写が戦前、瀧口修造、藤田嗣治らによって非常に独特な絵画のアプローチとして注目された。

戦後、その鋭い視点は社会や人々に向けられ、寓意的な描写に繋げることで、様々なレベルでの解釈を促すユーモア豊かな作品となっていった。社会に対する分析や笑い、日本の民族要素と現代西洋の普遍的な視点を継続的に活用した。

 

略歴

タイトル : Two Creatures
サイズ : 52cm×64cm
油絵
サイン右下
Painted in 1972

1913年
東京生まれ。女学校時代、池上秀畝に日本画を学び、卒業後は中村研一や岡田三郎助のアトリエに通い、人体デッサンを習う。

1933年
東郷青児や藤田嗣治が指導するアヴァンガルド洋画研究所に通う。

1935年
コラージュによる初めての個展を近代画廊で開く。

1938年
藤田嗣治の勧めで、日動画廊で個展。吉原治良等と九室会創立に参加。

1946年
三岸節子等と女流画家協会の創設に加わる。

1947年
日本アヴァンギャルド美術家クラブの結成に参加。岡本太郎の誘いで「夜の会」に出席、花田清輝等と知り合う。

タイトル : 作品
油絵
サイズ : 8号
サイン右下

1950年
二科会の会員に推挙され、1956年まで審査員を務める。

1956年
渡仏、パリをベースに欧州を旅する。1958年春パリから中央アフリカに行きふた月余滞在後、ニューヨークへ。およそ3年近く滞在。

1961年
帰国。第6回日本国際美術展に《異邦人》を出品、優秀賞を受賞。東京画廊で個展。カネーギー国際展に出品。二科会退会。

1962年
アフリカ、アメリカでの体験をもとに「女ひとり原子部落に入る」を執筆。

1964年
檀一雄等使節団の一行と旧ソビエト連邦を釣り旅行。その後も各地へ釣り旅行。

1966年
第7回現代日本美術展に《ゴンベとカラス》等を出品、最優秀賞を受賞。

1970年
朝井閑右衛門の勧めで1976年まで新樹会展に出品。

1974年
エッセイを纏めた「狐の大旅行」「続・狐の大旅行」が刊行される。

1985年
新作ばかりによる個展「紅絹のかたち」を伊奈ギャラリーで開く。

1991年
心不全のために死去。生前より準備していた回顧展が下関市立美術館で開催される。

東京都現代美術館HPより抜粋(HP:http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/143.html#artist)